2.「信頼できる情報」とは何か

エビデンスとナラティブを生かす健康資源

2.「信頼できる情報」とは何か

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 エビデンスナラティブに基づいて健康を実現するための資源についてみてみます。まずは、症状があらわれたり、健診で指摘されたりして受診する病院について、実際にどこにかかればいいと決めるかについて考えてみます。

また、それ以外にも、病気になる前に、病気の予防や健診の受け方について知りたいとき相談に乗ってもらえるところはどこでしょうか。出産や子育て、高齢者や障害者の介護、病気の人のお世話などについての相談はどこでできるでしょうか。健康教室や運動教室、料理教室などはあるでしょうか。気軽に血圧や骨密度などの健康チェックをしてもらえるでしょうか。主に住んでいる地域の保健福祉のサービスにどのようなものがあるかについてみてみようと思います。

1. 病院を選ぶ

 まず、病院からです(診療所を含みます)。
人は病気になった時や、具合が悪くなった時、誰しも、よい病院でよい治療を受けたいと思うでしょう。それでは病院を選ぶ視点にはどのようなものがあるのでしょうか。大きく分けて2つの視点があると思います。

 1つ目は、病院評価の専門機関などの第3者機関や病院自身が提供する評価結果からみる視点です。このときの評価とは、よい結果を生み出す根拠としてのエビデンスに基づく医療(EBM)を行っているかというものです。より客観的なエビデンスからみた視点です。

 2つ目は、病院の利用者すなわち患者や家族の実際の経験に基づいた評価からみる視点です。これは、その病院の状況をどう受け止めたかというナラティブな評価とも言えます。それぞれの視点から見た情報についてみていきましょう。

1)エビデンスの評価からみる視点

(1) 病院の評価の情報公開
 近年、病院の評価に関する情報の公開が行われるようになりました。その背景には、様々なメディアをにぎわしてきた事件などによって、医療現場における倫理的な問題や安全に対する社会からの要請もあると考えられます。1995年には日本医療機能評価機構ができて、各病院の審査、評価を行い、それを公開するようになりました。また、次第に各病院は、その特徴や治療や看護、可能な検査などを自ら公開する努力を行ってきています(例:聖路加国際病院国立がんセンター中央病院)。

 もともとは、患者等の利用者を保護する観点から、医療法その他の規定により病院の情報を公開することは制限されてきました。しかし、(1) 患者等が自分の病状等に合った適切な医療機関を選択することが可能となるように、そして (2) 患者等に対して必要な情報が正確に提供され、その選択を支援するという観点から、平成19(2007)年4月1日から医療法において病院などの広告が緩和され、医療広告ガイドラインができました。このように自分の病院によって広告できる内容が広がったことも自ら情報を公開することを後押ししたとも考えられます。

 このような試みは、病院が競争をするようになって、いわゆる「ランキング本」に掲載されたりして、患者数を増やすためだけに行われているのではありません。それぞれの病院が、自らの特徴と課題を知り、継続して改善し、今後の目標を定めるために行っているのです。このような1つひとつの病院の取り組みが広がることで、日本の医療全体の改善につながると考えられています。

 そして、2007年からは、医療機能情報提供制度ができました。各病院は都道府県に医療機能情報を報告することが義務化されています。都道府県はその情報をインターネットでわかりやすく住民や患者に提供しなくてはなりません。都道府県ごとにサイトは出来上がっていて、内容も方法も統一はされていませんが、みなさんの住んでいるところで探すことができます。

 では、医療機能情報とは何でしょうか。それには、診療科目に何があるかなどの基本的な情報だけでなく「医療の質」を左右する内容が含まれている必要があるでしょう。これらの取り組みは、まさに「医療の質」を把握してその向上を目指すものにならなくてはなりません。

(2)医療の質とは
 その「医療の質」とはどのようなものなのでしょう。1980年にアメリカのアベティス・ドナベディアンが「質の高い医療とは、治療の全過程で期待しうる効果と、予期しうる損失とのバランス上でもたらされる患者の福祉(Patients Welfare)を最大限できる医療である」と定義しています[1,2]。

 そしてその質の評価は「構造(structure)」「過程(process)」「結果(outcome)」という3つの側面から評価することが示されました。それぞれについてみていきたいと思います。

◆構造(structure)
 構造とは、その病院がもつ施設や設備と医療スタッフの量や質やその種類、教育や研修の実施があります。モノや人などの物的、人的資源といってもよいでしょう。

 施設や設備では、患者の安全、権利やプライバシーが守られているかなどが評価されます。また、セカンドオピニオンについての情報提供なども含まれます。医療スタッフについては、医師では専門分野、認定医や専門医がいるかどうか(例えば外科専門医の定義と基準は日本外科学会定款を参照)、認定看護師や専門看護師がいるかどうか(詳しくは日本看護協会の資格認定制度を参照)、医師や看護師の人員配置基準(患者数に対する医師や看護師数)などがあります。

 なお、医師や看護師の数は、医療法によって病床ごとにその最低基準が定められています。例えば、一般病床では医師は患者16名に対して1名、看護職員は患者3名に対して1名となっています。ただし、これは世界的に見て、先進国の中でも少ないほうです。厚生労働省が提示している医療提供体制の各国比較によりますと、日本は人口千人あたりの医師数は2.0人であり、看護師は7.8人と共に低いことがわかります。他方、人口千人あたりの病床数は14.3と最も高い値であり、そのため病床百床あたりの医師数は13.7名、看護師は54.0と著しく少ないことがわかります。加えて、医師の不足の理由には地域や診療科の偏在等も考えられています。看護師の不足の理由には、9割以上が女性であるという特徴から、結婚や出産、育児等によって就業が継続されないとも考えられています。

 話を戻します。一般病床では、医師や看護師の配置はそれぞれ患者16名に対して医師は1名、看護師は患者3名に対して看護師1名ということが医療法によって定められています。しかし、この表記は、所属数を定めているにすぎず、実際に働いている人数を示しているわけではありません。このような誤解を無くすために現在病院では、1日のうち患者数に対してどのくらい看護師が実際に働いているのかを示す表記がなされるようになりました。病院で「7対1」や「10対1」という数字を見かけることがあると思います。これらの意味は1日のうち平均して、「7対1」であれば、患者7名に対して看護師が1名担当していることを意味しています。

◆過程(process)
 過程とは実際に行われた治療や看護、リハビリ、栄養管理、在宅復帰や在宅療養の支援、心理的支援や社会復帰の支援や患者・家族の相談や苦情の受け入れや意見の尊重などです。言い換えると医療者の態度や行動です。診療のガイドラインや治療内容や今後のスケジュールがわかるようにしているクリニカルパスの実施、看護師による看護の目標と実施の計である看護計画の立案、疼痛(痛み)管理、退院計画、安全に関するルールの遵守、カルテ開示の実施の有無、外来機能(通院回数、通院期間)、救急患者対応時間などがあります。

◆結果(outcome)
 最後に結果についてです。結果とは、受けた治療や看護の結果としての患者の健康状態のことです。主な結果に関する指標は、再入院率、平均在院日数、感染症率、合併症率、術後合併症率、死亡率、褥創発生率、転倒・転落率、糖尿病患者の血糖コントロールの状態、患者満足度や医療者の満足度などです。

 このような3つで医療の質を考えることができますが、さらに、その医療の質に関する情報を把握したり、分析したり、報告・発信しているかも大切な要素です。患者満足度調査を行い評価、分析して、公開してまた意見を募集するという改善のしくみがあることです。日本医療機能評価機構の評価項目にはこれらも含まれています。

 つぎに実際に、日本医療機能評価機構から順番に医療の質を評価するための機関を紹介していきましょう。

(3)専門機関が公開している情報
 日本医療機能評価機構(JCQHC)は、医療システムを量的・質的に整備し、国民に対して医療提供状況に関する正しい情報を提供していくこと、そして、良質な医療提供を推進し確保していくために、医療機関に対して第三者評価を行い、医療機関が質の高い医療サービスを提供していくための支援を行うことの2つを目的として設立されました。

 評価項目が公開されていますので、内容を確認できます。認定病院の検索と評価結果も見ることができます。ただし、課題も残されていて、一部の病院は公開をしていませんし、構造と過程の評価が中心で、実際の結果の評価について十分でないことが指摘されています。

 国際標準化機構(ISO)は、1947年に電気分野を除くあらゆる分野において、国際的に通用させる規格や標準類を制定するための国際機関として発足しました。医療機関においては、環境に対するマネジメント規格(ISO14000シリーズ)や品質マネジメントシステム規格(ISO9000シリーズ)などの認定を受けている病院があり、その基準において一定の評価を得ているということになります。これは、組織経営の結果を重視し、病院に限らず、その改善を顧客(患者)の満足度から行うしくみを求めているといった特徴があります。

 また、すでに述べたように、医療機能情報提供制度によって、都道府県のサイトから病院の情報を探すこともできるようになっています。基本的な情報のみならず、病院によっては、治療結果などを公表している場合もあります。

(4)マスメディアの調査や報道
 日本経済新聞社社会部医療担当部は、2003~2004年にかけて多面的評価で病院の総合力を測定するために、「全国主要病院長調査」を4回実施しています。この4回の各テーマは、「患者満足度を高める取り組み」「医療の安全性を高める取り組み」「医療の質を高める取り組み」「経営」の充実度でした。

 その後、2004年に、がんの治療を行う全国の主要病院773施設を対象に、がんの成績に踏み込んだ郵送調査「がん治療の実力全国病院調査」が日経リサーチの協力で実施されました。

 調査項目は(1)チーム医療など組織運営の充実度 (2)設備や医療スタッフの充実度 (3)生存率や死亡率、平均在院日数、症例数などの成果(治療成績)となっています。この調査によると、病院間で実力差があること、症例数と治療成績は比例しないこと、病院の知名度と治療成績も比例しないことなどが述べられています。

 これらの調査は書籍となって販売されています。(ただ、当時のデータが現在を反映するとはいえません)

 日本経済新聞社 (編集), 日経メディカル企画 (編集):日経病院ランキング がん治療の実力病院ランキング、日本経済新聞社 (2005/4/21).

 日本経済新聞社 (編集), 日経 (編集), 日本経済新聞 (編集):日経 病院ランキング、日本経済新聞社 (2004/06).

 また、NHKが放映した 「クローズアップ現代 全国 病院 の実力・公開の波紋」は、平成20年 5月9日に行われた平成20年度 第1回 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会の資料等をもとにし作成されています。これは、各病院の、特定の病気の治療の内容や、かかった在院日数、再入院率(予期できたものとできなかったもの)が公表されて、病院が比較されるようになったことについての放送です。その資料の1部はここにあります。なお、NHKオンデマンドを視聴するには、会員登録が必要です(有料)。

(5)各病院の公開情報
 各病院が都道府県への報告を含めて、自ら公開している情報の中からも、その病院についておおよその機能を推測することは可能です。例えば、医療スタッフの質を評価する基準として、医師には、専門医や認定医などの有無とその区別があります。この専門医や認定医にはそれぞれ基準があり、一定基準を満たすと判断された場合(多くは各学会が判断している)、その資格が得られます。例えば外科専門医の定義と基準はこちらを参照してください。また看護師の場合も認定看護師や専門看護師(詳しくは日本看護協会の資格認定制度こちらを参照)という資格があります。

 また、医師や看護師の量的な充実度から病院を選ぶということも可能です。もともと医師や看護師の人員配置基準(患者数に対する医師や看護師数)は、医療法によってその最低基準が定められています。医師や看護師の人員配置基準がどうであるかも病院を選ぶ指標の1つにはなるでしょう。

 さらに、病院が独自に、術後5年生存率や術後合併症率など診療成績を公開しているところもあります。ただ、病院は、医療法によって一般病院、地域医療支援病院、特定機能病院の3つに大きく分けられています。地域医療支援病院は、地域の中小の病院や診療所を後方から支援し、救急医療も可能な、地域での中核的な病院です。特定機能病院は、高度な先端医療を行う病院で、ほとんどが全国の大学病院です。最初に受診するというよりは、より高度な医療を受けるために紹介状をもらって行くというところになっています。紹介状がないと高い初診料がとられることになっています。一般病院とは、これら2つ以外ということです。

 つまり、病院の機能によって通院・入院している患者さんの重症度や治療の目的が異なるわけですから、治療成績そのものが異なる条件下の数値であることに配慮が必要です。比較するならば、同じ特定機能病院であるとか、一般病院であるというようにみていく必要性があるでしょう。そもそも、重症あるいは難しい病態である場合、同じ治療をしても結果が異なることは十分にあるのです。

(6)看護に関する情報
 他方、少し異なる視点から、よりよい病院を選ぶポイントを紹介している大学があります。今までは、病院全体のことや自分の疾患を治療するにはどの病院がよりよいのかという視点でした。ここで紹介する聖路加看護大学の市民と看護職を結ぶコミュニティサイトの看護ネットでは、いい看護を受けるための豆知識と題して情報提供しています。ここでは「看護師」の役割や機能を視点として、よりよい病院の情報を提供しています。いろいろ病院を選ぶ基準がありますが、看護師そのものに着目しているという点が特徴です。

2)利用者の経験からみた評価からみる視点

 次に、利用者の経験からみた評価、ナラティブな評価について見てみます。いわゆる口コミといってもよいでしょう。口コミ(英語ではword of mouth)は国の内外を問わず、信頼を寄せる人が多いとされている情報です。ここでは、おもにインターネット上での情報提供・収集の場を紹介します。
(1)実際に入院や外来通院を経験した患者・家族からの情報
 今まで紹介してきた病院を評価する取り組みは、あくまでも一方向的な情報提供となっていますが、口コミつまり患者・家族の声をフィードバックする双方向性の情報収集と発信を試みるものもあります。

 病院の通信簿は、インターネット上で実際に医療機関を受診しその受けたサービスについて得点をつけ、その得点を集計し発表するものです。これはまた、医療機関には 患者の声(「お勧めする理由・お勧めできない理由」「病院に対する意見 (要望・希望・感想等)」「先生に対する意見(要望・希望・感想等)」)を、より良い医療サービスを提供できるように、改善情報としてフィードバックしています。「病院の通信簿」を通じて伝える事によって患者の匿名性は守られた形で、不満や要望・感謝の声を伝える事ができるというのが特徴です。

 また、QLifeも口コミ病院検索機能を有しているサイトの1つです。そしてQLifeは、みんなで作る家庭の医学は、「Wikiという、一つのテーマを大勢で加筆、編集が行えるシステムを用いた、日本初のユーザー参加型病名事典編纂プロジェクトであり、自身や家族が体験した病気について調べたり、知りえたさまざまな情報を集積し、同じ病で悩む多くの方々の支援を行う」とその目的を述べています。

 そして、闘病記を集めたサイトTOBYOでは、特定の病院を選ぶというよりは、病院の選び方を学ぶことができたり、自分が求めている病院はどのようなところなのかを考える材料になると思います。OkwaveなどのQ&Aサイトもそうです。

 以上、私たちが病院を選ぶ際に、どのような手立てがあるのかという視点を述べてきました。自分にとって何が必要であるのか、どういう病院で医療を受けたいのかは私たち自身が決めることです。病院の機能や役割も考慮して、より自分にあった医療が受けられるように自分自身で判断することが望まれます。

3)アメリカにおける病院や医師を選ぶ先進的な事例

 最後に、医療の質の測定や公開では、先進的な取り組みをしているアメリカの例をみながら、今後日本でどのようになっていけばいいか考える材料にしてみましょう。皆さんもどんな情報があればいいか考えてみてください。

(1)専門機関等が公開している情報
 アメリカでは、非営利団体 医療施設認定合同審査会(JCAHO)の厳格な基準による評価・認定が、全米の病院の質を担保していると言えます。日本医療機能評価機構がそのモデルとした組織です。全米の8割を超す病院が受けていて、1985年からは地域住民の声も審査項目に入りました。通っている病院がJCAHOによる認定を得られていない場合、加入している保険会社から医療費が支払われないため、日本医療機能評価機構とはその影響力は大きく異なります。

(2)患者中心の医療に向けた患者による評価の重視
 また、アメリカでは、1980年代後半から患者の視点に立った医療すなわち「患者中心の医療」の評価が提唱されています。1993年にできたピッカー研究所の「患者経験調査」は、患者の主観的な評価を客観的に測定するものです。これらは、上のJCAHOにも取り入れられてきているものです。日本の医療機能評価機構も次第に患者中心の医療の評価が提唱されてきています。そこでの大事な指標は、さまざまな病院の設備やケアに対する患者満足度で、次にあげる7つです。

  • 1.患者の価値観・意向・ニーズの尊重
  • 2.ケアの連携と統合
  • 3.情報、コミュニケーション、患者教育
  • 4.身体の苦痛の解消
  • 5.心理的な支援と、恐怖、不安の緩和
  • 6.家族と友人の関与
  • 7.転院、退院とケアの継続性
 例えば「医師はどれくらいあなたの話を聴いてくれましたか」という質問をするもので、その頻度を得点にしていきます。これらは、患者が求めるものを具体化したもので、重要な評価だと思います。

(3)専門医や看護師による評価
 また、専門家による専門的な評価を重視するものも進んできています。週刊の時事解説誌である「U.S. News & WORLD REPORT」が毎年公表するAMERICA'S BEST HOSPITALSが有名です。がん、心疾患、消化器系疾患など16の指標で全米の主要病院を評価、疾患ごとにランキングしています。評価指標は、全米への専門医への調査を基にした評判、患者の死亡率、患者1人あたりの看護師数、退院患者数、特定専門技術の導入などとなっています。全米のトップの病院を決めようというもので、受診することもあるでしょうが、それよりは目標となる病院を明らかにしようという意味が大きいとも言えます。

 ベストドクターズ社は、Best Doctors, Inc. 1989年ハーバード大学医学部所属の著名な医師2名により、通常では得られにくい医療情報を提供することを目的に設立されました。専門医同士の相互評価で上位のポイントを得ている「名医」を案内するサイトとなっています。会員になると、自分に最も合った専門家が薦める一番の医者を紹介してくれるわけです。

 選出方法は40以上の専門分野、400以上の副専門分野に対象医師を分類して、「もし、あなたやあなたのご家族が、あなたの専門分野の病気にかかった場合、どの医師に治療をお願いしますか」と問い、評価上位者を名医と認定しています。現在では米国ボストンを拠点に世界30カ国においてサービスを提供しています。

 確かに、日本でも、このような動きは以前からあります。よい医師とはどのような医師なのかという問いに、医師らがこたえようとしている書籍の発行などです。以下の書籍がその例です。

●日経メディカル (編集):全国優良病院ランキング―医師1万5000人に聞いた、ISBN-13: 978-4822203887、日経BP社 (2004/10)

●吉原 清児 (著):医師がすすめる最高の名医+治る病院 決定版、ISBN-13: 978-4062146357、講談社 (2008/3/24)


 アメリカでは、このほかにも、医師ではなくて、看護師が医師を格付けするものもあります。NursesRateDoctors.comは、毎日共に働いている看護師から、多数の医師に関する意見や情報を患者に提供しています。その評価基準はよく話をきく、尊重し、理解してくれるなどコミュニケーション能力や治療能力、経験などがあげられています。

 このようにいろいろな角度から評価した情報を収集し、提供しようとしています。日本でも、よりよい病院を選ぼうとすることが、病院の医療の質を上げるためにも大事です。私たちができることは選ぶ目を持つことでもありますが、そのためのわかりやすい情報の公開を求めることも忘れてはなりません。

(宇城 令、中山 和弘)

文献
[1]岩崎榮:医を測る 医療サービスの品質管理とは何か、厚生科学研究所、東京2001.
[2]飯田修平:病院早わかり読本第3版、医学書院、東京2007.



■地域の保健福祉の施設・サービス
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コメント

こんばんは、井上 均といいます。私の父が5年前慢性硬膜下血腫により救急車で緊急病院に運ばれました。そこでctスキャンを撮影しましたがここでは手に負えないとのことで近くの大学病院で手術をすることになりました。結果は事なきを得ました。この体験とこの章を読んだことで、脳卒中とか心筋梗塞などの急を要する疾病は選択の余地は少ないですが、癌や糖尿病などの疾病は選択の余地があると思います。だからエビデンスに基づく評価とナラティブに基づいた評価の視点をうまく使いわけたりブレンドしたいと思いました。 インターネットや「医師が選ぶ優良病院ランキング」などの書籍で高齢の父母や中年の私のためにも癌だったらあの病院、糖尿病だったらこの病院というように準備しておく必要性を強く感じました。

井上 均 2011年5月24日20:58

家族と暮らしている場合、風邪などの比較的症状の軽い病気の場合はナラティブよる病院選びが多いように思います。この場合の情報源は親であり最寄りの診療所に行くことになります。たまたま親が手術の必要な病気になったときにどこの病院がいいか調べて欲しいと言われインターネットなどで調べてみましたが、この時に病院によってこんなにも治療内容や実際通った人の感想が違うものなのかと思いました。また情報が多いこと。この場合の情報が多いというのはあちこちに情報がちらばっているということです。個人のブログであったり「病院の通信簿」のようなサイトがいくつかあったり。ただ、通信簿系のサイトによっては登録されている病院名はたくさんあるが未評価であったり口コミがまだ登録されていないものが多いのも気になりました。また評価の良い口コミがあっても何年も前のものだったりすると情報の信頼度が落ちるような気がします。このあたりの事をふまえて良い病院を探すということは時間がかかることなのだと思いました。必要になったからインターネットで探すというよりも、普段からある程度気にかけていろいろなサイトを見ておくのも大事なんですね。

Ka 2011年6月16日20:56

アメリカの医療施設認定合同審査会・JCAHOのシステムがとても興味深いものでした。 日本の評価機構と運営指針が大きく異なる点にも注目しています。保険料の支払いの有無以外でも、ビジョンステートメントが簡潔なこと、すべての人々が理解できるよう工夫がなされていること、何よりも閲覧者が不安を覚えないよう配慮されていると感じました。 また、評価基準がアメリカ全土で適応できていることなど、組織やプログラム立ち上げのプロセスを知りたいと思いました。

okawari 2011年6月19日22:47

病院同士の競争や病院のランキング付けに対してあまり良い印象を持っていませんでしたが、普段通っている病院よりも良いケアを受けられる病院を探したり、その疾患の治療経験豊富な医師のいる病院を探したりするという意味を知り、考え直しました。病院同士の競争やランキング付けによって、患者を客と扱っているように感じていましたが、エビデンスとナラティブを生かすひとつの方法だということを今回学ぶことができました。

りんご 2013年3月29日16:39

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